“担々麺“と聞くと”辛い麺“と思いがちで、実際に世の中の大半の担々麵は辛い味つけです。

料理の名前は使う食材や調理方法をそのまま使うことが多いですよね。

例えば

海老とチンゲン菜の炒めもの
鮭とほうれん草のグラタン
鶏もも肉とパプリカのオイスターソース炒め

など、料理名を見ればどんな料理なのかが分かります。

逆に
“春に食べたい海老料理”
とか
“これぞ牛フィレの決定版”
なんて料理がメニューに載っていたら一体どんな料理なのか見当がつきません（興味はもちますけど）。

なので、私は長い間「坦々」という字には“辛い”という意味が中国にはあるのだと思い込んでいました。日本で「担」の字に辛いという意味はないので中国における意味なのかとばかり思っていたら・・・。

ある中華料理店で中国出身の店員さんとお喋りしていた時で中国でも「担」には“辛い”意味はなく、日本同様“担ぐ”という意味だと知ってびっくり。

つまり「担いで売っていた麺」が担々麺。

天秤棒の片側に七輪と鍋を、もう一方に麺、調味料、食器、洗い桶などを吊るし、担いで売り歩いていたそうです。ものすごい重量だし、バランスを取るのが大変だろうし、運ぶだけではなく料理もするのだから大したものです。

元祖担々麵は汁なし麺だったそうです（天秤棒でかついでいたのだから汁入りの麺は無理でしょう）。今でも中国では汁なし担々麺が主流（さすがにもう天秤棒での売り歩きはせずに店で出している）ですが、少しずつスープを入れた担々麵を出す店も増えているとか。

元祖は日本の茶碗程度の器に醤油やラー油などのタレを少し入れ、麺を加え、炒めた豚のひき肉やネギの薬味と一緒に混ぜ合わせるスタイルだったのでジャージャー麵のような感じだったと思われます。

日本で担々麵を紹介したのは陳建民で、汁あり麺として紹介しました。
陳建民は日本人の味覚に合うように海老チリにトマトケチャップを使ったり回鍋肉にキャベツを入れたりして日本で中華料理を広めた人です。料理の鉄人として活躍した陳健一のお父さんでもあります。

出典：
担担麺 - Wikipedia
「汁なし」だった 担々麺を、『四川飯店』の伝説の料理人・陳建民が「汁あり」に変えたワケ | favy[ファビー]

血糖値とは血管内のブドウ糖濃度です。

体内に入った食べ物は食道、胃で消化され、小腸でブドウ糖に分解されて吸収され、血液中に取り込まれ、血糖値が上がります。すると膵臓からインスリンが分泌されてブドウ糖は肝臓や筋肉などに貯えられ、残りは脂肪になります。
インスリンの働きによって血管内の血糖値は下がるのですが、血糖値が急激に上がった直後に急激に下がるような動きをすると血管を痛めます。

この急上昇・急下降を棒グラフにするとグラフの頂点がトゲ(スパイク)に見えることから血糖値スパイクと呼ばれています。

血糖値スパイクが起きるような食事の摂り方を頻繁に繰り返していくとインスリンの分泌が悪くなったりインスリンの効果が出にくくなったりして糖尿病予備軍になってしまうリスクがあります。

麺類を食べる時は麺と一緒に他の食材をとり、糖の吸収を穏やかにするために早食いはしないことが重要です。

麺でお腹はいっぱいになりますが、たんぱく質も忘れずに摂りましょう。
人間のカラダの基礎であるアミノ酸はたんぱく質を摂ることで補給されて臓器、血液、骨、ホルモンなどに使われます。

担々麺のたんぱく質は豚のひき肉です。

担々麺以外の中華麺でよく登場するのは

・炒めたひき肉
・炒めた薄切り肉
・焼き豚
・甘辛く煮た鶏のもも肉
・たまご

などでしょうか。

肉類にはビタミンB群が含まれています。
他のビタミンとは違って“B群”と呼ばれている理由は８つのビタミンが含まれているからです。

８つのビタミンはそれぞれの役割を持っていますが、独立して働くのではなくお互いに助け合いながら働いています。
ビタミンB群は糖質、たんぱく質、脂質の代謝を助け、疲労回復に役立ち、皮膚や髪、神経などを健康に保つ効果があります。

肉と一緒に野菜も摂りたいですよね。

担々麺ではチンゲン菜を使います。
チンゲン菜はβカロテン（体内でビタミンAに変わる）、ビタミンCが豊富。

他の青菜を使う場合
ほうれん草　　βカロテン、ビタミンＣ、ビタミンE
小松菜　　βカロテン、ビタミンC
が入っています。　

豚肉にはカリウムが含まれています。

チンゲン菜にはカルシウムが豊富。骨や歯を丈夫にしてくれます。

他の青菜では
ほうれん草には鉄分、カリウム、カルシウム
小松菜には鉄分、カリウム
が摂れます。

「担々麺は辛い麺でなければいけない」訳ではないのなら、甜面醬を使った甘い肉みその担々麺もアリです。

暑さ疲れの体には辛味で喝を入れるのもいいけれどじんわりとした甘い味も疲れを癒してくれます。
練りごまをベースにしたスープをよく冷やし、甘い肉みそと一緒に食べると体が心地よく冷えて疲れがリセットされますよ。

肉みそもスープも数回分作って冷蔵庫で保存できます。

この２つがあれば、中華麺を茹で、青菜を茹でればすぐに冷たい担々麵が食べられるので超特急で食事の支度が整います。
肉みそは冷蔵庫の中で脂肪が固まってしまうので1回分を器や耐熱容器に入れて電子レンジで温めてください(500W 40秒)。

1. スープ用の水を冷やしておく

これは冷やし担々麵です。
スープが冷たくないとかなり間の抜けた味になってしまいます。

スープに冷水を使うのでウォーターサーバーなどですぐに冷水が用意できる状態でない場合は予め計量カップやボウルなどに水を入れて冷蔵庫で最低30分冷やしておいてください。

スープの材料と冷水を混ぜ合わせた後にさらに冷蔵庫で30分冷やしますが、この30分だけではあまり冷たくならないので事前に水を30分冷やしておくことをおすすめします。

2. 市販の白練りごま

白練りごまは炒りごまをすり鉢やフードプロセッサーなどで細かく砕きながらごま油を少しずつ加えて混ぜたものです。手作りしなくてもパウチや瓶に入ったものが売っています。

時間がたつとごまとごま油が分離して重いごまは容器の底にたまり、上のほうは油ばかりになってしまいます。
使う前によく混ぜ合わせてください。パウチに入っている製品は外側から指で揉むようにしてごまと油を動かして混ぜますが、密封されているため力を入れてもビクともしない場合があります。一度フタをあけ、パウチの中に少し空気を入れると中身が動きやすくなります。再度フタをしめてパウチの外からもんでごまと油を混ぜてください。

豚ひき肉　　　80グラム
酒　　　　　　大さじ1/2

<肉みそ>
白ねぎ　　　20g
甜面醬　　　20g
砂糖　　　　小さじ1/2
鶏ガラスープの素 　　小さじ1/4
片栗粉　　　小さじ1/4
水　　　　　30cc

<スープ>
市販の白練りごま 小さ30g
砂糖 　　　　小さじ4
しょうゆ　　　小さじ４
酢　　　　　大さじ１

鶏ガラスープの素　小さじ１
熱湯　　　　20cc
冷水　　　　240cc

中華麺　　　　2玉
熱湯　　　　　2リットル
チンゲン菜　　1/2株
五香紛　　　　少々
ラー油　　　　小さじ1

1. 白ねぎはタテ十字に切り、5mm幅に切る。チンゲン菜は根元に包丁で2等分に切れ目を入れて割き、片方をさらに2等分に根元から割く。
2. チンゲン菜を茹でる湯を沸かし、20ccを取り分け、鶏ガラスープの素を混ぜ溶かし、粗熱を取る。チンゲン菜を茹でて(2分)水気を切る。
3. ボウルに白練りごま、砂糖を入れて混ぜ、しょうゆ、酢を少しずつ加えながらよく混ぜる。湯に溶かした鶏ガラスープ、冷蔵庫で冷やしておいた冷水240ccを入れ、混ぜる。冷蔵庫に入れて冷やす（30分～）。
4. 肉みそ用の合わせ調味料を作る。ボウルに甜面醬、砂糖、鶏ガラスープの素、片栗粉を入れて混ぜ合わせ、水を加えてよく混ぜ溶かす。
5. 冷蔵庫から豚ひき肉を出し、フライパンに入れ、酒を回しかけて火をつける（中火）。菜箸で豚ひき肉をほぐしながらポロポロに酒炒りし、そぼろ状になったら白ねぎを加えて炒め、合わせ調味料を加えながら混ぜて加熱する（中火3分～）。
6. 鍋に湯を沸騰させ中華麺を茹でる（茹で時間は商品のパッケージ参照）。ザルにあげ、流水で洗ってぬめりを除き、水を切った麺を2等分に分ける。
7. 盛りつけ用の器に麺を盛りつけ、冷蔵庫で冷やしていた３のスープを分け入れる。肉みそ、チンゲン菜を盛りつけ、お好みで五香紛、ラー油をかける。

※ 甘みその担々麵ですが、やっぱり辛味も欲しい時はラー油をかけてください。
※ 五香紛をかけるとぐっと華やかで清涼感のある香りがします。香りが強いのでまず2~3振りして自分の好みを確かめながら加減してください。