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冬本番を迎える前に風邪予防をマスターしましょう。

冬本番を迎える前に風邪予防をマスターしましょう。

秋が深まってきました。気温が下がって空気が乾燥してくるとウィルスが活発に動くようになります。風邪を引かないための対策は一にも二にも免疫力の強化!とっても簡単に作れる最強スープをご紹介します。(2025年11月3日更新)

ネギの効果

ネギを食べると風邪をひかない

「風が吹くと桶屋が儲かる」と言いますよね。風が吹いてから桶屋にたどり着くまでの長い筋書きは無理をこじつけているので「一見、ありそうもないことが起きる」ことのたとえです。

一方で「ネギを食べると風邪をひかない」という言い伝えはややオーバーではありますが、ネギには風邪を予防する栄養があります。

トップバッターはネギ特有の硫化アリル

硫化アリル

ネギに含まれる“硫化アリル”。
これは一体、何者でしょう?
言葉の意味を調べてみると・・・

硫化 硫黄との化合物
アリル 炭素と特定の水素を除いた水素が1原子ずつ結びついた有機化合物

これではますます分かりません。でも、ビタミンとかミネラルなどという栄養素とは異なる物質であることは分かります。

長ネギにせよ、玉ねぎにせよネギ類には硫化アリルが含まれていて、切った時の刺激臭の張本人です。硫黄と結びついているからなのでしょうね。

硫化アリルには主な効能が3つあります。

優れた殺菌作用
サルモネラ菌や病原性のカビ、チフス菌、寄生虫の駆除などに効果があります。

抗酸化作用
活性酸素から細胞を守って錆びるのを防いでくれ、その結果、免疫力が向上します。

食欲アップ
胃の消化液の分泌を促して食欲をアップさせます。風邪に限ったことではないですが、食欲をなくして体の栄養が足りなくなるとウィルスに負けてしまいます。ちゃんと食事を摂ってしっかり栄養を摂るのはとても大事。

血液サラサラ
風邪予防ではないですが、硫化アリルは血中のコレステロール値を下げてくれます。「玉ねぎを食べると血液サラサラ」と言われるゆえんです。

出典:「玉ねぎで血液サラサラ」は本当?硫化アリルの効果とおすすめの食べ方 | 産直プライムブログ | JA連携!産地直送通販なら産直プライム


ビタミンC

ビタミンCには色々な効果がありますが、風邪予防に絞ると・・・

免疫を高める
免疫細胞の1つ白血球の働きを強めるほか、ビタミンC自らも侵入してきた病原菌を攻撃します。
また、ビタミンCはコラーゲン生成に不可欠です。コラーゲンによって細胞がしっかり固められていると病原菌が侵入しづらくなります。

ストレス抑制
風邪と直接関係はありませんが、ビタミンCはストレス抑制にも効きます。
ヒトがストレスにさらされるとアドレナリンやドーパミンを出して血圧や血糖値をあげてストレスに対抗しようとします。精神的なストレスだけではなく、気温の変化や睡眠不足など、ヒトがストレスを感じる要素は多いもので、風邪などの体調不良もストレスになります。

アドレナリンを作る際にビタミンCが大量に使われ、ビタミンCが不足するとストレスに負けてしまいがちになり、体調を崩すと風邪をひきやすくなります。

ネギオール(おまけ)

ネギの効能を調べると“ネギオール”という名前をよく見かけます。
「ネギの白い部分にある独自の成分で風邪の菌に有効な強い殺菌効果や解熱作用がある」というのでさらに調べるものの実体は不明で、私が普段利用している情報サイトのどれにも載っていません。

検索を続けると、同じ疑問を持った人がいて日本植物整理学会に問い合わせているのを見つけました。質問を受け付けた当学会の人も「手元の植物関係の辞典には載っていなかった」そうで、京都大学生存圏研究所の先生に問い合わせた回答が掲載されていました。

要略すると

1960~70年代には植物から単離し、構造を決定した研究者が勝手に名前をつけられる慣習があったそうです。生姜から単離したショウガオールが一例です。

現在は植物の学名に準拠することになったので、ある植物から成分を単離し、その構造を決めても論文投稿の際には学名を入れた名前(ネギの場合はネギの学名Allium)を入れなければなりません。

ただし、70年代までに名前が決まったものは当時の名前を使って良いことになっており、ショウガオールという名前も残っています。
ネギオールが70年代までに論文投稿されていれば現在もその名前が辞書などに載っているはずです。

また、研究分野によっては植物のエキスにあたかも化合物のような名前をつけてそのまま学術論文に使われることもあるそうです。論文は多くの専門家の審査を経て載るので論文が見つからないということはネギオールはその段階までいっていない可能性もあります。

という回答でした。

つまり、ネギオール明確に根拠が証明された成分ではありません。ネギオールが持つと言われる“殺菌作用”や“解熱効果”というのは硫化アリルの効能と重複していると思うので同じものを指しているのかも知れませんね。

出典:ネギオールに生化学的裏づけありますか | みんなのひろば | 日本植物生理学会


風邪に効くネギの相棒

ネギと一緒に摂るとさらに風邪予防の効果がある栄養素があります。

たんぱく質

たんぱく質人間の体の基礎を作る栄養です。
筋肉だけではなく、内臓細胞、免疫細胞、血管、肌、髪、爪、骨、酵素、ホルモンなどあらゆる臓器や器官を作っています。

たんぱく質の栄養価はたんぱく質に含まれるアミノ酸によって変わります。

アミノ酸
体の中で作れない必須アミノ酸・・・体外から摂取が必須という意味
体の中で作れる非必須アミノ酸
に分類されます。

体に必要とされる必須アミノ酸の量は推奨されています
そして、食品に含まれる必須アミノ酸を示す指標がアミノ酸スコアです。

豆腐はアミノ酸スコア100点満点

必須アミノ酸9種類あり、体に必要な量は働きとバランスによってそれぞれ異なります。必要量をどれだけ満たしているかが全体の働きを左右します。

例えば、必須アミノ酸Aが必要量の30%しかないとします。すると、他の8種類の必須アミノ酸が必要量を100%満たしていたとしてもAの30%分の働きしかできません。
アミノ酸Bが必要量100%あっても100%の力を発揮できるのはアミノ酸Aも100%ある場合に限られます。

つまり、アミノ酸スコア100ということは必須アミノ酸9種類が100%の力を発揮できる食品という訳ですから、豆腐がいかに優れているかがよくわかりますよね。

出典:アミノ酸スコアとは。スコアが高い食品はどれ? | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン) (glico.jp)


しょうが

しょうがの特徴は強い辛味と清涼感のある香りです。

辛味はジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン
香りはガラノラクトン
という成分です。

これらの成分には4つの効果があります。

体を温める効果
辛味成分ジンゲロール、香り成分ガラノラクトンは血管を拡張する効果があるので血行が改善されて体が温まります。

しょうがを加熱するとジンゲロールの一部がショウガオールという熱を作り出す成分に変化するため全身を温めます。

免疫力アップ
体温と免疫力には相関関係があるそうです。
体温が上がると血液の流れが良くなり、血液中の白血球の動きが活発になるからです。
白血球は体の外から侵入した病原菌を見つけると包みこんで自らの細胞に取り込み退治します。

胃腸の働きを改善
胃腸の内壁の血行も良くなり消化吸収が活発になります。

喉の痛み、咳を和らげる
ガラノラクトン、ジンゲロールは喉の痛みや咳を緩和する働きもあります。

出典:免疫力と体温の関係とは?体温を上げて免疫力を高める6つの方法


くずし豆腐のねぎスープ

硫化アリル、たんぱく質、しょうがの三拍子そろい踏み

風邪はネギだけでは防ぎきれないようですが、豆腐と生姜を助っ人にして強力な布陣を組みました。

(風邪かな?)と予感がした時
何となくだるくて料理する気になれない時
(体力をつけるために食べなくちゃ)と思いつつ食欲がない時

ぜひ作ってみてください。

病気専用ではないので体調に不安がなくてもこれから迎える冬を元気に過ごすために召し上がれ。
免疫力がアップして体の基礎を作るアミノ酸満点のスープです。

とっても簡単、そしてお安く作れます。

材料(2人分)

豆腐 160g

長ネギ 1/2本
干しエビ 大さじ1
しょうが 15g
ごま油 小さじ1

水 300ml
酒 大さじ1
塩 小さじ1/4

※ 豆腐を崩して使うので絹豆腐のほうが柔らかくてスープに馴染みやすいです。
※ 干しエビは和風のものでも、中華用のものでもOK。
※ しょうがは市販のおろしチューブでもOK。

作り方

1. 長ネギと干しエビはみじん切りにする。
2. 生姜は皮をむいてすりおろす。
3. 豆腐をボウルに入れ、スプーンやフォークで粗く崩す。
4. 鍋にごま油を入れ、中火で生姜、長ネギ、干しエビを2分くらい温め、香りをたたせる。
5. 豆腐を加え、おたまでさらに細かくつぶす。
6. 水、酒、塩を加え、ひと煮たちさせる。
7. アルコール分が飛んでいることを確かめて火を止める。

※豆腐をどのくらい細かくするかはお好みです。大きめに崩すとツルっとした口あたりが楽しめ、細かくするとスープの中に入り込んで喉ごしを楽しめます。
※ 酒を入れた後、湯気にアルコール臭が混ざります。加熱によってアルコール分が飛び、湯気の臭いにアルコールを感じなくなったらアルコールが蒸発したサインです。

島根県江津市のお料理教室から


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ココットキッチンスタジオは料理、パン、お菓子が学べる料理教室です。
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このブログではオーナー 福田順子がレシピや料理のワンポイント、食材の豆知識などをお届けしています。

取得資格: ABCクッキングスタジオの認定インストラクターとして登録
     ABCクッキングライセンス
     ABCブレッドライセンス
     ABCケーキライセンス
     日本ヘルシーフード協会 ヘルスフードカウンセラー1級
<ディプロマ>
     東京會舘クッキングスクール 西洋料理応用専攻コース修了
     一般社団法人ベターホーム協会 魚料理、肉料理、飲茶、イタリア料理各コース修了
     日本ヘルシーフート協会 フィットネスフードデザイナー養成講座修了

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