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じゃがいもはマリネに向かない?

じゃがいもはマリネに向かない?

じゃがいもといえば“茹でる”か“ふかす”が定番。フライドポテトや中華の炒めものなどもありますが、使いみちは結構マンネリ気味ではありませんか? そこで・・・ぐっと視点を変えてマリネにしてみませんか? 正確に言うとマリネ風ですが。

マリネといえば

マリネは野菜や肉、魚などを酸味が効いた調味液につける料理です。
3通りの調理法があります。

生の食材を漬け込む

生で食べられる食材を酸味や辛味がある調味液に漬けこんで前菜や箸休めなどとして供します。

野菜ならきゅうり、パプリカ、玉ねぎ、にんじんなど
新鮮なサーモンや海老、ホタテなど。レストランならにしんのマリネも美味しいですね。

マリネは短時間漬け込む料理で野菜はツヤが出てピカピカになるし、歯ごたえも楽しめます。

長時間漬け込むのはピクルス、日本流に言えばお漬物。
ピクルスに向いているのは野菜のみで生の魚介類は長い間漬け込んでいると劣化して食中毒を起こします。ピクルスにする時は加熱してから漬け込んでください。

下ごしらえとして

牛や豚の塊り肉をマリネ液に漬けこむと肉の繊維が柔らかくなります。厚めに切ったステーキを焼いたり、ごろんとしたスジ肉をカレーやシチューに煮込む時に大助かり!

加熱した食材を漬け込む

野菜、肉、魚介類に使える方法です。

食材がもつ水分が加熱によって飛ぶのでマリネ液が染みこみやすくなります。
魚や肉を揚げた後に香味野菜と一緒に唐辛子が入った甘酢に漬ける南蛮漬けがいい例です。

マリネに向かない食材

共通点

マリネに向かない食材には2つのポイントがあります。

たんぱく質が多くて脂肪が少ないもの
酸との相性

この2つはお互いに関係し合っています。

“酸との相性”というのは
食材が酸によって美味しくなるのかどうか
ということです。
その条件の1つとしてたんぱく質と脂肪が多いのか少ないかが影響します。

によって身が引き締まって美味しくなる場合もあれば、硬くなりすぎて美味しくない場合もあります。

肉や魚の場合、たんぱく質ががっちりと結合している筋肉は酸によってさらに締まって硬くなります。また、酸によってたんぱく質の構造が変化して“離水”という現象も起き、肉や魚の内部から水分が外に出てしまいます。

野菜の場合は酸によって細胞壁が一部壊れてシャキシャキとした歯ごたえになる場合もあれば、細胞壁が壊れすぎて食材の水分が出すぎてしまう場合もあります。

マリネに向かない野菜

レタスや水菜などの葉物野菜は細胞壁が壊れすぎしまうので食感が悪くなります。キャベツのような厚みのある葉物であれば酸とマリネ液の水分でちょうど良い食感になります。

じゃがいもやかぼちゃなどに多く含まれるデンプンは酸によって粉っぽくなります。“糊化”という状態になるのでマリネ液はほぼ染みこまなくなります。

糊化とは文字通り“糊(のり)のようになる”ことです。お粥や白玉粉などはデンプンの糊化を利用しています。

マリネに向かない肉

肉はたんぱく質食品です。

たんぱく質といっても種類が沢山ありますが、その中でも肉は”筋原線維たんぱく質“というものを多く含んでいます。

筋原線維は筋肉の収縮を担っています。
酢を加えるとたんぱく質は固まって硬くなってしまうためマリネには向きません。

牛乳にお酢を混ぜるとドロッと固まる現象や卵を茹でる時に茹で湯にお酢を少し入れておくと卵の殻が割れて白身が出てきても固まってくれるのもたんぱく質が酸によって凝固するためです。

筋原線維たんぱく質が豊富な鶏ムネ肉牛スネ肉牛肩肉豚ヒレ肉などが該当します。

影響を抑えてくれるのが脂肪なので、脂肪たっぷりの豚バラ肉(塊り肉)でしたらマリネ液に漬けてから料理すると美味しくなります

マリネに向かない魚介類

一般的に魚は肉よりも「たんぱく質が多くて脂肪が少ない」体をしています。 そのたんぱく質も多くが筋原線維たんぱく質で、しかも肉より魚のほうが含有比率が高いそうです。

赤身のマグロ鮭の切り身タコイカ酸で硬くなります
白身魚は水分が多いのでタラやひらめは食感が悪くなります

脂肪が多いサバアジはマリネできますが短時間がおすすめです。

じゃがいもをマリネに

前項で「じゃがいもはデンプンが多いためにマリネに向かない」と述べました。
その通りなのですが、“漬ける”のではなく“かける”、”和える”やり方ならどう?と思ったのがこのレシピを考えたきっかけです。

大量にもらったじゃがいもをどうしようか?と迷ったことがきっかけです。

サラダに入ったじゃがいもにドレッシングをかけると美味しいし、肉料理に添えられたじゃがいもに酸味のあるソースをつけても美味しいので、お酢に漬けこむのではなく、お酢をかけるだけならばいけるのではないかと考えまました。

温マリネ

じゃがいもは生では食べられないので蒸す、茹でる、焼く、揚げるなど加熱します。

茹でる場合、粉ふきをふいたじゃがいもにお酢をかけるとべっちゃりするので
皮付きでゆでる → 温かいうちに皮をむく
茹でた後にあまり動かさない

ことが大事です。

油が先、お酢が後

じゃがいも直接お酢をかけるとデンプンが粘り気を出してしまうので(糊化)、まず油でコーティングします。トングなどでじゃがいもを返しながら全体にまんべんなく油分が回るようにします。
決して、じゃがいもが入ったボウルを揺らしてじゃがいもをコロコロと回転させてはいけません → 粘り気が出ます。

コーティングされた後お酢を少量かけます。

塩味や旨味のある食材と合わせる

じゃがいもは甘みがあるので塩をふると美味しいですよね。
油→お酢をかけたら塩をごく少量ふって下味をつけた後、塩味が効いた食材と合わせると美味しくなります。

例えば

ナッツ類
生ハム
粉チーズ

など。

粒マスタードで和えても美味しいのでは?と考えましたが、ペースト状のものを”あえる”とどうしても粉を吹いてしまうのでこれはNG。固体の食材を合わせましょう。

じゃがいもの栄養

糖質

いも類といえば、まず糖質を思い浮かべます。

他の野菜よりは糖質が多いのですが、一般的なイメージである“糖質のかたまり”というほど強烈ではないので食べ方や数量に気をつければ楽しむことができます。おいもは美味しいですもんね。

糖質の量を比べてみると

じゃがいも(中1個150g)  24.2g
ごはん(茶碗一杯 150g)  55.2g
食パン(6枚切1枚)    26.5g

じゃがいもの糖質量はご飯1杯の半分以下です。

とはいえ、いつものようにご飯を食べてプラスじゃがいもを食べてしまうと糖質過多になるのでご飯は控えめにしたいところ。

出典:じゃがいもはカロリー・糖質が低い!栄養やダイエット中のおすすめの食べ方もご紹介 | ONIGO通信 | スーパー価格で、すぐ届く。ONIGO



ビタミンC

抗酸化作用
ビタミンCには強い抗酸化力があります。 体の中で増える活性酸素によって細胞が酸化によって老化するのを抑えてくれます。

細胞の老化というと、お肌のくすみや白髪などをイメージすると思いますが、見えない体の中の細胞、血管や心臓、脳細胞なども酸化によってダメージを受けてしまいます。なんといってもヒトには37兆個もの細胞があり、体の隅々まで細胞でできているので酸化は大敵です。

免疫力アップ
免疫細胞の1つ、白血球は血管内で全身をめぐり病原菌を見つけたら攻撃して退治してくれる存在です。ビタミンCは白血球の働きを強め、さらにビタミンC自らも病原菌を攻撃して免疫力が上がるように助けてくれます。

ストレスを和らげる
ヒトがストレスを感じると対抗しようとしてアドレナリンやドーパミンを分泌します。アドレナリンを生成する際にビタミンCが使われるのでビタミンCが不足しているとストレスに弱くなってしまいます。

カリウム

高血圧の予防
ナトリウムとカリウムは血管の中で張り合っています。ナトリウムを摂りすぎると血管内に増えた塩分を薄めようとして細胞から水分が出るため血液量が増えて高血圧になってしまいます。
カリウムが汗や尿として排出される際、同じ量のナトリウムも排出されるためカリウムをしっかり摂ってナトリウムとバランスをとることが大事です。

高血圧になるとリンパ液も薄められるので顔や足がむくみます。

食物繊維

腸内環境を整える
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含んでいます。

水溶性食物繊維は水に溶けてゲル化(ゼリーのような状態)し、糖の消化吸収スピードを遅くして食後血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。また、不要なコレステロールやナトリウムなどカラダに不要な物質を吸着して便として排泄します。

不性食物繊維は水分を含んで膨張し、腸を刺激してぜん動運動を活発にして便秘を防ぎます。

水溶性、不溶性とも善玉菌を増やす作用もあります。

じゃがいものマリネ

男爵、メイクイーン、インカのめざめ

じゃがいもはホクホクして粉を吹きやすい“粉質系”とねっとりして甘味が強い“粘質系”に分かれます。

お店でよく見かける種類では

粉質系 男爵、キタアカリ → 煮崩れしやすくホクホクした食感
粘質系 メイクイーン、インカのめざめ → 煮崩れしにくくてしっとりした食感

粉質系のじゃがいもを使う時は“粉をふかないように”そ~っと扱うべきですが、ホクホク感が美味しさの特徴なのでそれを出さないように注意してまでマリネ風にこだわる必要はないと思います。沢山のじゃがいもを飽きずに食べきりたい時には試してみてください。

粘質系のじゃがいもはコックリとした甘みが感じられるものが多いのでその甘みを生かせるように塩味を合わせると良いと思います。

今回は粘質系のインカのめざめを使いました。栗を思わせる黄色をしていて歯ごたえも栗そっくり!甘みの強いのじゃがいもです。粉ふきいもには向かないし煮込んでトロリともしづらいのですがオリーブオイルとの相性が良くて酸味と塩味との調和もいい感じです。

材料(2人分 x 2日分)

じゃがいも(インカのめざめ) 300g
オリーブオイル     大さじ1
塩          小さじ1/3
黒こしょう       少々
白ワインビネガー    小さじ1/4
ハーブ類(ローリエ)  適量
ミックスナッツ 適量

今回はインカのめざめを使いました(沢山頂きました)。栗のような黄色をしていてやや硬めの小さなサイズのじゃがいもです。

お酢は香りや味が主張しすぎないものが合います。米酢、穀物酢、果実酢であればりんご酢や白ワインビネガーなどが良いと思います。

ハーブはローズマリーでもタイムでもセージでも。ミントやレモンバームなど香りが強いものは合いません。

作り方

1. 蒸し器を火にかけて湯気が十分出るまで温める。
2. よく洗ったじゃがいもを皮つきのまま蒸し器に入れ、強めの中火で蒸す(12~13分)。
3. 蒸しあがったらトングや菜箸で蒸し器から出し、まな板に乗せて粗熱を取る(2~3分)。
4. 手でじゃがいもを持てるくらいの温かさになったらじゃがいもの皮をむく。芽があれば取り除く。
  ※手でむくと皮が少しずつしかむけないので包丁の刃先を皮と身の間に2mmくらい差し込み、手前に引っ張るとむきやすい。
5. じゃがいもを大きめに切る。手で割るのがベストだが、硬さのあるじゃがいもの場合(今回のインカのめざめのように)、指の力がじゃがいもに伝わりづらく、何度もやろうとすると表面が粉っぽくなるので包丁で2mmくらい切れ目を入れてから手で割る。
  ※指で割ると表面がデコボコしてオイルがからみやすくなる。
6. じゃがいもをボウルに入れ、オリーブオイルを回しかける。トングでじゃがいもを回転させて全体にオリーブオイルをからませる。
7. 塩、黒こしょうをふってからお酢を回しかけ、トングであえる。
8. ハーブを乗せ、密着ラップをして最低10分おく。
  ※ラップをじゃがいもに密着させるようにかぶせる。
9. ミックスナッツを7~8mm角に刻み、器に盛りつけたじゃがいもにトッピングする。

※ 粉っぽさを出さないために、「油が先お酢が後」が大事です。
※ 密閉容器で冷蔵庫3日間保存できます。レンジで再加熱すると粉っぽさが出るので食べる10分前に室温に戻してください。

島根県江津市のお料理教室から


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ココットキッチンスタジオは料理、パン、お菓子が学べる料理教室です。
作り慣れた定番のごはんをもっと美味しく作るために意外と忘れられている「基本」、新しい味の世界をのぞいてみる「好奇心」、日頃の疑問や悩みの答えを見つける「発見」の3つを大切にしています。

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このブログではオーナー 福田順子がレシピや料理のワンポイント、食材の豆知識などをお届けしています。

取得資格: ABCクッキングスタジオの認定インストラクターとして登録
     ABCクッキングライセンス
     ABCブレッドライセンス
     ABCケーキライセンス
     日本ヘルシーフード協会 ヘルスフードカウンセラー1級
<ディプロマ>
     東京會舘クッキングスクール 西洋料理応用専攻コース修了
     一般社団法人ベターホーム協会 魚料理、肉料理、飲茶、イタリア料理各コース修了
     日本ヘルシーフード協会 フィットネスフードデザイナー養成講座

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