春の野菜が少しずつお店に出てきています。冬の間にカラダが重たくなったような、(溜めこんだなー)と感じていませんか? 春の味覚を楽しみつつ、デトックスできるなばながおすすめです。(2026年2月28日更新)
菜の花について

”菜の花”と”なばな”
なばなはアブラナ科アブラナ属で食用に品種改良されたものが多く、私たちが菜の花だと思って手にしているのはこれです。店頭のパッケージをよく見ると「なばな」と書いてあることもあります。
花が咲いた後にできた種を絞って作るのが菜種油です。
茎も葉も花も食べられる
花蕾が密集していてまだ花が開いていないもの、茎が太くて切り口が円形に近いものが新鮮の目印。収穫後は日を追うごとに花が開いて茎も硬くなるので購入したらすぐに食べることをおすすめします。
開いた花も食べられますよ。
苦味の正体
この苦味成分はグルコシノレートと呼ばれる植物の二次代謝産物で冬の間に身を守るために貯えた化合物です。
二次代謝産物
植物の生殖には直接関わらない物質で、外敵から身を守るためや環境に適応するために生成するものです。
グルコシノレートは酵素による代謝でさまざまな物質が生成されたり変化したりします。その中の1つがイソチオシアネート類のスルフォラファン、なばなの苦味の原因です。
スルフォラファンと聞いてすぐに思い浮かべるのがブロッコリースプラウト。
スプラウト
豆類、野菜類などの新芽を人為的に発芽された新芽です。植物が成長するために持っているエネルギー、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ファイトケミカルなどが豊富に含まれているため効率の良く栄養が摂れます。
出典:植物が硫黄栄養をリサイクルする経路を解明 | 理化学研究所
なばなの解毒作用
肝臓の解毒作用
① タンパクを作り、栄養を蓄える
② 有害な物質の分解、排出
③ 食べ物の消化に必要な胆汁の合成と分泌
解毒作用にあたるのは②で、
・アルコールや薬などの有害物質を無毒化して尿や胆汁として排出させる
・たんぱく質から発生したアンモニアを尿素に変換して尿として排出させる
など、肝臓は日々体内のお掃除をしています。
なばなの働き
イソチオシアネートは切ったり噛んだりして組織が破壊されると発生する物質で、大根にも含まれていて大根おろしが辛いのは組織が壊れるからです。
イソチオシアネートは異物を体の外に排出しやすい形に変換する酵素を活性化させます。
この酵素は“抱合”という代謝を行います。“抱合”は異物の分子量を大きくし、水溶性を高めることで尿や胆汁として体の外に排出します。
菜花は体内の毒そのものを吸着して排出するのではなく、肝臓の働きをサポートしているのです。
体に留まる毒とは?
食品添加物
ハムやソーセージなど肉の加工品に使われています。ボツリヌス菌、病原性大腸菌の増加を抑制する効果がある一方でWHOでは「発がん性がある」と分類されています。
亜硝酸ナトリウムを使わない商品は“無えんせき”と表示されています。
アスパルテーム(人工甘味料)
砂糖の200倍の甘みがあり、アイスクリーム、ゼリー、ガム、飲料などに入っています。血糖値を上げない、低カロリーという点で人気があります。
一方で、日本の食品安全委員会は「おそらく発がん性がある」と分類しています。
合成着色料
主に石油から作られています。赤、黄、青など数種類の色があり、赤だけでも多くの種類があります。色によって原料が異なり、カラダへの影響もアレルギー、肝機能低下、発がん性などが指摘されています。
食品添加物は他にも増粘剤、香料、保存料など沢山あります。
厚生労働省は食品安全委員会の評価をもとに人の健康を損なう恐れがないものに限って成分の規格や使用の基準を定めています。また、国民一人あたりの摂取量などを調査するなどして安全性に務めているそうです。
とはいえ、私達には個人差があり、食生活も異なります。食品添加物を“健康を損なわない範囲”での摂取量に収めていられるかどうかは分からないので注意が必要です。
出典:アスパルテームに関するQ&A | 食品安全委員会 - 食の安全、を科学する
代謝の過程で生まれるもの
アンモニア
腸内細菌が食べ物に含まれるたんぱく質を分解する時、骨髄で赤血球を作る時にも発生
運動によっても増加します。
血中の濃度が高くなると高アンモニア血症という病気になります。脳神経に異常をきたすため、幅の広い症状が表れます。
手足のふるえ
意識障害
けいれん
嘔吐
等。
ビリルビン
古くなった赤血球が破壊される時に作られる黄色の色素で、肝臓の機能が弱まりビリルビンが多く留まると黄疸の症状が出ます。
活性酸素
活性酸素は私達が呼吸のために取りこんだ酸素のうち物質を酸化させる(活性化された状態)ものです。
カラダが酸化すると老化が進みます。肌のシミやくすみ、たるみ、白髪など目に見える老化、糖尿病や動脈硬化など目には見えない老化、両方が促進されます。
肝臓は体の中で最も活性酸素が生じやすい臓器だそうです。
出典:アンモニアを運搬するアミノ酸と康細胞老化 - 健康院クリニック | 「予防医療」の医療機関
ビリルビンとは何か?その役割と健への影響を解説 | がん遺伝子医療専門 GENEクリニックグループ
腸内環境で生成されるもの
アミン
動物性食品が腐敗する時に発生するものです。食中毒を起こす大腸菌やウェルシュ菌が分解される時に発生しますが、同じことが悪玉菌によって腸内でも起きます。アミンが作られることで腸内環境はさらに悪化します。
硫化水素
劇薬として知られている硫化水素が腸内でも作られているとは驚きです。まさか・・・と思いますが、実感しやすいのは“おならが臭い”時。原因は硫化水素や二酸化硫黄などのガスなど複数あります。
腸内で発生する99%のガスは無臭だそうですが、1%入っているだけで不快に感じるほど匂いは強烈。硫化水素は“卵が腐ったようなにおい”と表現されるくらいですから。
出典:おならが臭い原因や改善方法について解説 | 渋谷・大手町・みなとみらい・田町三田・新宿の内科ならMYメディカルクリニック
なばなの栄養
ビタミンC
コラーゲンを合成する際にも必要な補酵素です。丈夫でしなやかなコラーゲンによって骨や筋が守られ、皮膚や臓器の細胞膜がぴったりと結合して健康を保ちます。
免疫力も高めます。体内に侵入した病原菌を攻撃する白血球の働きを強めるだけではなく、ビタミンC自らも病原菌を攻撃します。
ストレスへの抵抗力を強めることにも寄与します。
ビタミンE
特に血管の酸化を防ぐ効果があります。
血液中のコレステロールや中性脂肪が酸化されて血管内にこびりつくと動脈硬化などを引き起こします。
また、毛細血管を広げてカラダのすみずみにまで血液を行き渡らせ、血流を改善します。
葉酸
赤血球の寿命は約120日で葉酸は赤血球のもとである赤芽球を作り続けています。
体内でたんぱく質や核酸の合成時にも必要なビタミンです。
核酸とはDNAやRNAの総称で細胞の中の遺伝子情報をもとにたんぱく質などのカラダを作る指令を出しています。DNAの合成が正常に行われることで細胞はその情報をコピーしながら分裂し、増殖していきます。
健康な人は腸内細菌から葉酸が作られるので不足の心配はありませんが、妊婦さんやお酒をよく飲む人などは積極的に摂ることがすすめられています。
妊娠初期に胎児の神経管が作られる際に葉酸が必要であり、アルコールが葉酸の吸収を妨げるためです。
カルシウム
体内に最も多いミネラルで体重の1~2%を占めています。このうち99%は骨や歯に存在しています。残り1%は筋肉や血液、細胞などの機能を調整しています。
カルシウムは吸収率が低い栄養素です。食事で摂ったカルシウムの吸収率は約30%、牛乳でも40%ですので、日々きちんと摂ることが必要です。
カルシウム不足で骨粗鬆症になると骨折しやすくなる、骨の形が異常になる、歯の状態が悪くなるなどの症状が起きます。
骨はカルシウムの貯蔵庫でもあり、体内でカルシウム不足になると骨から溶け出して補います。カルシウム不足が続くと骨から血液中にカルシウムが過剰に溶けだして血管内にへばりつき、動脈硬化や高血圧の原因にもなります。
鉄
夏のスタミナ補給といえばやっぱりコレ!レバニラ炒め
食物繊維
不溶性食物繊維
水分を吸収して便の量を増やし、腸のぜん動運動を促します。その結果、食べ物の残りかすや老廃物をすみやかに体の外に排出します。
水溶性食物繊維
水分に溶けてゲル化(ゼリー状)し、胃から小腸への食べ物の移動を緩やかにします。それにより糖質の吸収速度を遅らせて食後血糖値の急激な上昇を抑えられます。
また、ナトリウムを体外に排出するため、血圧を下げ、高血圧を予防します。
カテロノイド
植物が紫外線から身を守るために生成している抗酸化物質で、人間の体内においても酸化を防ぎ細胞を保護しています。
ただし、人間はカテロノイドを作り出すことはできないため食事から摂り入れる必要があります。
βカロテン
菜花に含まれているカテロノイドはβカロテンで、カテロノイドとして抗酸化作用を発揮します。
βカロテンは体内に入ると必要量に応じてビタミンAに変換されます。
ビタミンAは目の健康をサポートし、夕方から夜の暗い時間帯の視力を支えたり色を認識できるようにしています。
粘膜を健康に保つ効果もあり、目の網膜をはじめ、口の中の粘膜や舌、唇、体中の細胞膜が正常に機能するために必要なビタミンです。
なばなとうま味食材を組み合わせて
なばなの食べ方
なばなは2分程度茹でれば柔らかく食べられて、茹でてから小鉢に、からし和えに、おみそ汁にと幅広いメニューに活躍します。ほんのりとした苦味はあるけれど強い個性がある野菜ではないので合わせる食材を選ばずに使えますし、さっと茹でた後に炒めても美味しく食べられます。
期間限定の旬の野菜なので色々なメニューで楽しみたいものです。
今日はソテーしたなばなの美味しさをさらに引き出す一皿をご紹介します。
なばなに何を合わせましょう?
2つの食材を合わせる時に弱い味の食材と強い味の食材を合わせると、そのコントラストが美味しさを引き出し合います。スイカに塩をかけると美味しくなるのもこの原理によるもの。
醤油、からし、みそ・・を見ると塩味の相性が良いことが分かりますので、カリカリに炒めたベーコンを合わせてみましょう。塩味だけではなくベーコンには熟成された肉のうま味もぎゅっと詰まっていますからうま味調味料としてとても優秀です。
カリカリに焼くことでなばなと食感のコントラストも作れます。
なばなのソテー カリカリベーコン

材料
ベーコン 2枚
オリーブ油 大さじ1
日本酒 大さじ1
酢 大さじ1/2
しょうゆ 小さじ1
※ なばなは黄色い花がついていないもの、まだ蕾の状態のものが美味しいです。
なばなの茹で方
2. 塩分濃度1%のお湯をたっぷりと沸かして茎からお湯に入れ、1分~1分半してから蕾の部分を入れ、30秒したら水を入れたボウルに入れて一気に冷ます。
3. ザルにあけて水気をしっかりと絞る
※ 濃度1%の塩分は、水1リットルに対して塩小さじ2です。
※ 青い葉を茹でる時は塩を入れたお湯を使うと緑色が鮮やかになります。
※ 茹であがったら一気に冷やすとキレイな緑色を保つことができます。鍋からザルにあけるだけだと予熱で菜の花に火が通って葉の色がくすんだ緑色になってしまいます。
作り方(とっても簡単)

2. ベーコンを5~7mm幅に切る。
3. フライパンにオリーブ油をひき、ベーコンを入れて弱火でじっくりとカリカリになるまで炒める。
4. なばなの上にベーコンを散らす。
5. フライパンに酒、酢、しょうゆを入れて混ぜ、弱火で温め、沸騰してきたら火をとめてなばなとベーコンの上から回しかける。
→ 火を通すことで酒のアルコール分を飛ばし、酢の酸味を和らげてしょうゆの香りを立たせます。
※ ベーコンを炒めたフライパンにはベーコンのうま味が溶け出しているので、油を捨てずに酒、酢、しょうゆを加えます。
※ ベーコンの上からさらにゴマをふりかけると風味が増して美味しさアップ
島根県江津市のお料理教室から
🅟🅡🅞🅕🅘🅛🅔
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東京會舘クッキングスクール 西洋料理応用専攻コース修了
一般社団法人ベターホーム協会 魚料理、肉料理、飲茶、イタリア料理各コース修了
日本ヘルシーフード協会 フィットネスフードデザイナー養成講座修了