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自宅で作るパパっとおせち2品~ホントにすぐできます

自宅で作るパパっとおせち2品~ホントにすぐできます

おせち料理は買うのが普通になりました。正月だからと奮発して豪華絢爛なお重や有名レストラン監修のフレンチや中華料理を楽しむ人も多いと思います。でも、買ってきたものだけだとちょっと物足りない・・。簡単に作れて定番をちょっとひねった2品をご紹介しましょう。

お正月の風景

昭和の風景

私が子供(中学生くらいいまで)の時は正月といえば1月1日から3日までは世の中は完全にお休みモードで人が出かける場所といえば初詣の神社やお寺ぐらいのものでした。

私が住んでいたのは秋葉原です。初詣は神田明神に出かけましたが近所の人が集まる程度でとても空いていましたし、参道に屋台が並ぶ程度で周囲の店は完全にお休み。電気街はシーンと静まり返り、飲食店もどこも空いていなかったので3日間は3食を自宅で食べる以外の選択肢はなかったのです。

これは秋葉原に限ったことではなく銀座や新宿などの繁華街も同様で、子供にとってはかなり退屈で我慢の日々でした。

おせち料理の風景

伝統的なおせち料理も子供にとっては「美味しい!」と喜ぶものは少なかったと記憶しています。
きんとんの栗だけ拾って食べて叱られたり、かまぼこや錦卵など食べやすいものだけを食べ、母から昆布締めや数の子、田作りなどの意味を聞かされ「縁起がいいから」と勧められ、しぶしぶ口に運ぶという具合。子供に縁起の話をしてもピンと来ないですよね。

しかし、世の中がお休みモードなのでうちにあるもの(=おせち)を食べ続けるのがお正月。

我が家の食卓には毎年お馴染みのおせちラインナップが並び続けたものですが、昭和の家庭の多くが同じ光景だったのではないかと思います。

正月といえばコレを食べる

一つ一つに由来(縁起がいい未来への願い)があって新しい一年を迎えられたことが嬉しくて気持ちが弾む、それが昭和のお正月の風景でした。

その後、おせち料理は豪華さを極めるようになり、ローストビーフやロブスターは当たり前、あわびだのキャビアだのが入るようになってかっての“縁起重視”はどこへやら、正月は贅沢な料理、有名割烹やフレンチレストランの料理を楽しむようになりました。

うちの教室の生徒さんの多くも有名店のおせちセットを購入しつつ2~3品は手作りするという人が圧倒的です。

正月に買ってきたものだけで済ませるのは味気ないというか、寂しい感じ。でも、年末ギリギリまで働いて、掃除して、手が込んだ料理は作っていられない」というのが心情。

有名店の料理も食べてみたいけど、それだけではちょっと物足りない。
手作りの家庭料理も食べたい。

そこで・・・
忙しい年末にすぐに作れるおせち料理2品をご紹介します。

定番おせちに変化球をつけて

おせち料理として出す以上、完全にあさっての方向の料理を出すのは正月気分を損なうので、定番のおせちを少しアレンジして食卓に変化球を投げましょう。

正月料理として並んでいても不思議ではないけれど、いつものとはちょっと違う

ちょっと風味を変える
ちょっと味を変える
ちょっと盛りつけを変える

これで気分が変わります。

紅白なます ゆず茶風

なます(膾)とは

“なます”の歴史は古く、古事記にも登場しているそうです。当時は生肉や魚介類を酢に漬けた保存食だったそうですが、だんだんと野菜も漬けるようになりました。

紅白なますは、いかにもおめでたい感じがする(にんじん)と(大根)の酢漬けです。
めでたい色であるだけではなく、細長くカットされたにんじんと大根祝儀袋の水引きを表すという意味でもおめでたい料理です。

ゆずの香りで美味しさアップ

紅白なますのお酢の配合は、酢と砂糖。
ここにゆずの香りを加えると爽やかな風味に気分がすっとします。

ゆずの皮をすりおろしても良いのですが、時間とともに香りが薄れてしまうのと、せっかくゆずを使うのなら無駄なく使いたい。

そこでゆず茶を作ってはどうでしょう?

ゆず茶とは?

一般にお茶と呼ばれるのはチャノキと呼ばれる常緑樹の葉を加工して作る玉露や抹茶、ほうじ茶などの茶類です。

チャノキ以外の植物から作られるお茶は“茶外茶”と呼ばれ、麦茶や昆布茶、ミントティーをはじめとするハーブティーなど沢山の種類があります。

ゆず茶も茶外茶の1つでゆずの皮と果肉を砂糖に漬けてお湯で割って飲むお茶です。

ゆず茶を作っておけば、肉や野菜の煮込みに足したり、鶏肉と一緒に漬け込んでから焼いたり、豚肉を焼いた後にフライパンに残った肉汁とゆず茶を合わせてソースを作ったりと大活躍します。

市松模様で粋な演出を

前述のとおり、紅白なますは細長く切った大根とにんじんが水引を表すことでおめでたさを演出するのですが、角切りにして市松模様の盛りつけにします。

市松模様そのものには“おめでたい”要素はありません
四角を互い違いに並べるデザインは織物に使われて“石畳文様”と呼ばれていたそうです。

石畳文様を気に入ったのが江戸時代の歌舞伎役者、佐野川市松で白と紺の正方形を交互に配した袴をはいて大人気を博しました。市松はその後もこの文様を愛用して衣装に使い、その姿を描いた浮世絵が評判となって流行しました。

市松模様はおめでたさとは関係ないけれど江戸っ子から「粋だねぇ」と褒められるデザイン。
粋な演出も正月には大事です。

出典:市松模様 - Wikipedia


材料(2人分)

ゆず 1個
砂糖 50g
はちみつ 30g

にんじん 1本(120g)
大根  120g
塩  小さじ1/2

酢 大さじ4
ゆず茶 大さじ2

ゆず茶を作る

1. ゆずは塩でこすり洗いをする。
2. ゆずを横に半分に切り、ボウルに果汁を絞る。手で薄皮を取り除き、皮を5mmの千切りにする。
3. 耐熱容器にゆずの果汁、砂糖、はちみつを入れて混ぜ合わせ、千切りにしたゆずの皮を入れる。ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(500W 3分)かける。ラップを外して中身を混ぜ合わせる。

ここが大事

にんじんと大根は同じ長さ同じ幅に切ることが大事です。盛りつけや食べやすさを考えると長さ5~6cmが良いと思いますが、それにこだわって食品ロスを出すのは良くありません。

にんじんの長さに合わせて大根を切る2つの野菜の長さが揃います
にんじんの長さによって2等分の長さにするか3等分の長さにするかを決め、その長さに大根も切ります。
ただし、にんじんは先端と根元を少し切り捨てるのでそれを考慮に入れて長さを揃えましょう。

作り方

1. にんじんの皮をむき、5~6cm長さ、7mm幅の角切りにする。ラップに包み、電子レンジで加熱する(500W 1分)。
※長さは目安です。にんじん1本の半分の長さに切ると5~6cmくらいになると思います。にんじんの大きさによって4cmでも8cmでも構いません。
2. 大根の皮をむき、5~6cm長さ、7mm幅の角切りにする。ビニール袋に入れ、塩小さじ1/2を入れてもみこみ、10分おく。
3. キッチンペーパーで大根の水気をふき、ビニール袋の中の水分を捨て大根とにんじんを入れる。酢大さじ4,ゆず茶大さじ2(ゆずの皮も含んで大さじ2)を入れてよくもみこみ、20分以上おく。
4. 器に大根とにんじんを交互に並べてもりつける。

※ にんじん、だいこんを角切りにした時に端の部分は丸みがあるので“角”にはならないですよね。盛りつける時は丸みのある端の部分は上の方に乗せると安定します。

海老のピリ辛艶煮

おせち料理に海老を食べる理由

海老は“腰が曲がるまで”、“ひげが長くなるまで”生きることを願った長寿の象徴です。

定番は醤油や砂糖、みりんなどで煮る旨煮で殻つきのまま加熱します。

殻つきの海老は目を惹く真っ赤な色で存在感があります。長いひげも見事。

しかし、敢えて言うと難点が2つ

1つは食べづらいこと。
食事の途中で箸をおいて両手で殻をむいて海老を食べると手はベトベトするし、むいた殻はどこに置けばいいのか・・・。

もう1つはありふれた味になりがちなこと。
しょうゆベースの甘辛い味つけが多いおせち料理と似たような味では見た目の存在感に反して味は平凡に感じてしまいがち。

そこで、殻のない海老をピリ辛煮にしてみました。

手を汚さずに食べられておせちの味つけに飽きた時のアクセントになります。

材料(2人分)

むき海老  6~7尾
塩   ひとつまみ
ホワイトペッパー 少々

水  40cc
酢 大さじ2
砂糖 大さじ2
豆板醤 小さじ1
片栗粉 小さじ1/2

※ むき海老はなるべく大きなもののほうが見栄えはします。小さな海老を使う時は片面2分、返して1分焼くと硬くなりにくいです。

作り方

1. むき海老は水気を拭く。背中に切り込みを入れ、背ワタを取り除く。塩、ホワイトペッパーで下味をつける
2. 鍋、またはフライパンに水、酢、砂糖、豆板醤を入れて加熱し、混ぜ合わせる。馴染んだら片栗粉を加え、ダマにならないようによく混ぜ合わせる。
3. 海老を加えて加熱する。2分くらいしたら海老を裏返し、1分加熱して火をとめる。
4. 海老が同じ方向にくるりと曲がるように揃えて盛りつけ、鍋のタレをかける。

※ むき海老はすでに背中を切り開いて背ワタをとったものが販売されていることもありますが、念のために一尾ずつチェックしてみてください。

島根県江津市のお料理教室から


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このブログではオーナー 福田順子がレシピや料理のワンポイント、食材の豆知識などをお届けしています。

取得資格: ABCクッキングスタジオの認定インストラクターとして登録
     ABCクッキングライセンス
     ABCブレッドライセンス
     ABCケーキライセンス
     日本ヘルシーフード協会 ヘルスフードカウンセラー1級
<ディプロマ>
     東京會舘クッキングスクール 西洋料理応用専攻コース修了
     一般社団法人ベターホーム協会 魚料理、肉料理、飲茶、イタリア料理各コース
     日本ヘルシーフード協会 フィットネスフードデザイナー養成講座
修了

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