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“猟師風”イタリアン、カチャトーラで山の恵みのご馳走はいかがですか?

“猟師風”イタリアン、カチャトーラで山の恵みのご馳走はいかがですか?

カチャトーラはイタリア語で“猟師風”、つまり狩人のことです。山で獲れた肉類と山で取れるきのこ類をトマトソースで煮込んで食べる猟師めしで豪快な料理です。ヨーロッパではうさぎもよく食べるので煮込む肉類はうさぎか鶏なのですが、日本では絶対に鶏肉!すごく簡単に作れるのにコクとうま味たっぷりでお腹もいっぱい、お腹も心も満足になるお料理です。

カチャトーラは2つの料理方法があります

トスカーナ風とローマ風

長靴のような形をしていると言われるイタリアは南北に長い形をしていて地域によって気候や風土が違い、それぞれの地域に特有の郷土料理があります。
カチャトーラにはトスカーナ風とローマ風があり、一番の違いはトスカーナ風はトマトソースで煮込むのに対しローマ風は白ワイン、ワインビネガーのソースに香草とアンチョビを効かせたソースで煮込みます。煮込む具材は同じです。別にトマトソースを使う料理がトスカーナ風と呼ばれている訳でもなければビネガーで煮込む料理全般がローマ風と決まっているのでもありません。地図を見て分かるようにトスカーナ州の南に隣接してローマが属するラツィオ州がありますので気候も大きく違う訳ではありません。
じゃあ、この2つの料理法はどうして生まれたのでしょう?
色々と調べてみましたが確固たる理由を見つけることは出来ませんでした。私の想像ではトスカーナとローマは今でこそ同じイタリアという1つの国に属しているけれど、歴史の長い間、両者の間に国境線が引かれていたためにそれぞれの国の料理として作られたのではないかと思います。お隣同士なので鶏肉ときのこを煮込む料理は知っていたけれどそのまま食べるのではなく、自分の国の味として作ったのかな・・?と。
トマトソースと白ワイン&ビネガーソースになった理由はナゾですが、日本でもその土地によって芋煮の具材や味付け、お雑煮の餅の形や餅を“焼く”“焼かない”とバリエーションが豊富ですけど、どうしてそのような味付けになったのかが分からないことがありますよね。イタリアでも同じなのだと思います。ローマ風とトスカーナ風のどちらが先に誕生したのかは分かりませんでしたけど、例えばローマ風を食べたトスカーナの人が(トマトソースで煮込むと美味しいのでは?)と思ったのかも知れないし、逆にローマの人が(もっとあっさりとビネガーを使えば夏でも美味しく食べられそう)と思ったのかも知れません。料理は言葉と同じで元々の味を守りながらその土地、その時代に生きる人の感性と工夫で変化を続けていくもので、そんな大げさなことではなくても皆さんもレシピを見て(もう少し塩を足すと美味しい)とか(牛乳ではなく豆乳を使ってみよう)という些細なチャレンジをしながら、自分好みの味や健康に合わせてカスタムメイドをしているのではないでしょうか?

カチャトーラ・トスカーナ風

具材はシンプル

鶏のモモ肉ときのこ類、そしてにんにくだけです。鶏肉はボリュームがあって噛み応えのあるモモ肉をおススメしますがあっさりと軽い仕上がりにしたい時はムネ肉を使ってもOK。トマトソースはモモにもムネにもよく合います。きのこ類は舞茸、しいたけ、マッシュルーム等、好きなきのこを使ってください。2種類以上を組み合わせて使うことをおススメします。

ソースをたっぷり作ると2次利用できる

出来上がったソースは鶏肉ときのこからたっぷりとうま味がしみ込んでいます。にんにくは豊富なグルタミン酸(うま味成分)を含んでいますし、煮込むにあたり白ワインやブラックオリーブを使うのでソースは“美味しい”が大集合。今回は鶏モモ肉1枚分よりも多いソースを作るレシピを紹介しますので余ったソースを保存容器に入れて冷蔵(または冷凍)保存すると他の料理にも使えます。ソテーした白身の魚にかけてもいいですし、もっと単純に白いご飯にかけるだけでもいけますよ。きのこだけではもの足りなければウィンナー等を混ぜて鍋で軽く温めてもいいし、たんぱく質をプラスするのならオムライスのソースにすると絶品です。

材料

鶏モモ肉 1枚 (250g)
塩 小さじ1/2
黒こしょう 少々
しいたけ 6枚
舞茸 1パック
にんにく 1片
赤唐辛子    1本
カットトマト缶 1缶 (400g)
水    100cc
ブラックオリーブ  サラダクラブ1袋(スライスされたブラックオリーブ)
白ワイン   50cc
塩 小さじ1/4
砂糖 小さじ1
オリーブ油 大さじ1/2

※ きのこ類はマッシュルーム、しめじ、エリンギ等、お好きなものを使ってください。
※ ブラックオリーブを丸ごと使う場合は種抜きのブラックオリーブ6個程度です。
※ 赤唐辛子は輪切りで市販されているものでもOK。
※ トマトの水煮はホール缶(丸ごと)ではなくカットトマト缶を使うと便利です。ホール缶を使う時はボウルに入れてフォークでつぶしてから使って下さい。

作り方

1. 鶏モモ肉は皮目を下にまな板に置き、余分な脂を包丁で取り除く。厚みのある部分に斜めに包丁を入れ、包丁の両脇の肉を開くようにして肉全体の厚みを均一にする。
2. 鶏モモ肉の両面に塩、黒こしょうをふり、皮目に薄力粉を茶こしでふりかける。
3. しいたけは石づきを除いてカサと軸を切り離し、カサを薄切りにする。舞茸は根元を除いてほぐし、5cm程度の長さを目安にして切る。
4. にんにくは縦半分に切って包丁のアゴで芽を取り出し、みじん切りにする。
5. 赤唐辛子は根元のほうを少し切ってトントンすると種が中から出てくる。小口切りにする。
6. フライパンにオリーブ油を入れて熱し、鶏モモ肉は皮目を下にして焼く。焼き色がついたら返して反対側も焼き色がつくまで焼く。キッチンペーパーを小さく折って菜箸またはトングで持ってフライパンの中の脂をさっと拭く(鶏モモ肉からかなりの脂が出る)。脂には鶏のうま味もあるので、徹底的に拭く必要はない。
7. 火を止めて白ワインを加えたら強火にしてアルコール分を飛ばす。アルコールのにおいがしなくなったら中火にして10分焼いて肉をバットに取り出す。
8. フライパンにオリーブ油を大さじ1足して熱し、しいたけ(軸も入れる)と舞茸を入れて焼く。ヘラで混ぜないで焼きつけるようにすること。きのこの表面が汗をかいたようになったら水分が飛んだ印なのでにんにくのみじん切り、赤唐辛子を加えてしいたけ、舞茸と一緒にヘラでさっと炒める。
9. 水煮のカットトマト、水100ccを加えて3分ほど煮て全体を温める。ブラックオリーブ、鶏モモ肉を焼き汁ごと加えて弱めの中火で10分煮る。塩、黒こしょう、砂糖を加えて味を調える。器に鶏を盛りつけてソースをたっぷりかけて召し上がれ!

※ きのこの石づきは軸の一番端っこの硬いところです。
※ 白ワインを入れたらアルコール分をしっかりと飛ばすことが重要です。湯気のにおいで判断できます。
※ トマトのちょっと尖った酸味が気になったら水で薄めるのではなく砂糖を加えると中和されます。

島根県江津市のお料理教室から

ココットキッチンスタジオは料理、パン、お菓子が学べる料理教室です。
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