BLOG ブログ

RESERVE

ご予約・お問い合わせ

パンを作る時の小麦粉は強力粉?

パンを作る時の小麦粉は強力粉?

「パンを作ってみよう!」チャレンジする時に悩むのが「小麦粉は薄力粉でいいの? 強力粉?」
その疑問にお答えします。

小麦粉の分類

日本では小麦粉をたんぱく質の含有量によって分類されています。

たんぱく質の多いものから順に

強力粉
準強力粉
中力粉
薄力粉

に分類されています。

小麦粉に占めるたんぱく質の量は多いとされる強力粉でも13%程度なので多くはありません。
それなのにたんぱく質の量によって分けられているのは、
小麦粉を水とともに混ぜたりこねたりすると“グルテン”が発生して、
このグルテンの強さがパン、麺、お菓子を作る時に大きな影響を及ぼすからです。

たんぱく質の量

強力粉   11.5~13.0%
準強力粉  10.5~12.0%
中力粉   8.0~10.5%
薄力粉   6.5~8.5%

では、たんぱく質の含有量の違いがどこからくるかというと
小麦の分類です。

日本では小麦の分類を粒の硬さによって決めていて

硬質小麦
軟質小麦
中間質小麦

に分類しています。

強力粉と準強力粉、中力粉と準強力粉、薄力粉と中力粉、
それぞれたんぱく質の量が重複しているほど接近しています。

大きな差ではないたんぱく質の量がもつ影響力と
それぞれの小麦粉を使ってできあがるものは何なのか、見ていきましょう。

強力粉

強力粉の特徴

強力粉は硬質小麦から作られます。

硬質小麦は、たんぱく質の量が多く、
粘りと弾力が強いグルテンができるため
強力粉はパン作りに向いています。

小麦の細胞の中にたんぱく質がびっしりと詰まっていて
粒全体が硬いので”硬質“小麦というわけです。
ギュウギュウ詰めになっているのだからたんぱく質の量も多いですよね。

強力粉が使われているのは?

圧倒的にパンに使われています。

強いグルテンを発生させて
伸びが良く気泡を包み込んだしっとりとしたパン生地になります。
パン生地はイーストの発酵によって発生した炭酸ガスを抱き込んで膨らんでいきますので
グルテンが弱いと穴があいたりするため、強力粉は欠かせません。

準強力粉

準強力粉ってなあに?

“準強力粉”という名前を聞いたことがない人は多いのではないかと思います。
うちのパンクラスではほぼ全員が「知りませんでした」という存在です。
普段の生活では全く使わないのでスーパーでも売っていないですから。

硬質小麦の中でもたんぱく質の量が少なく、
グルテンの強さがやや弱いものは準硬質小麦と分類されて準強力粉になります。

一方で、準強力粉は品種だけで決まるのではなく、
同じ品種の小麦の製粉方法を変えたり、ブレンドをしている場合もあります。

例えば、
粒の中心に近い部分はたんぱく質が少し抑えられているので準強力粉になり、
粒の少し外側の部分まで一緒に集めるとたんぱく質やミネラルが多くなり、強力粉
になります。

どのように使われている?

一般論として

強力粉=パン、薄力粉=製菓

のようなイメージがあると思いますが、
準強力粉はその点ではあやふやな存在です。

そもそも、準強力粉というのは
フランスパンを作るために日本の製粉会社が作り出した種類の小麦粉です。
フランス産の小麦は
たんぱく質が11%前後と日本の強力粉より少なく、ミネラルが豊富なので
日本の強力粉でフランスパンを作るともっちりとしてしまいます。

フランスパンの代表、バゲットは
とても大きな穴や細かな穴などが入って
中はふわふわ、皮はパリと焼けています。
グルテンが強い強力粉ではあの大きな穴はあきません。

少し弱いグルテンの小麦粉を使うと
発酵で膨らんだ時に気泡がプチっと破れて隣の気泡と合体し、
大きな穴になるのです。

フランスパンを焼くために開発されたのが準強力粉なので
ハード系のパンを作る時には絶対に必要です。

また、ハード系ではありませんが、
クロワッサンやデニッシュのように
ふんわりとした形を保つときも準強力粉だと美味しく作れます。

日本は多くの小麦を海外から輸入しているので、
メーカーや本場の味を売り物にしたブーランジェリー(フランス式のパン専門店)では
フランスから直接輸入した小麦粉を使っているところもあります。

薄力粉

薄力粉の特徴

薄力粉は軟質小麦から作られます。
たんぱく質量が最も少なく、サラサラとしていながらしっとり感もあるのが特徴です。

ケーキやシュークリームのようなお菓子、
天ぷらや唐揚げなどフライの衣、
シチューやグラタンなどのとろみづけなどに大活躍。

恐らく、普段の生活で「小麦粉」といえば薄力粉のことではないでしょうか。

ケーキのスポンジ生地に強いグルテンは必要ありません。
スポンジ生地が膨らむのは
泡立てた卵の気泡の中の空気が膨張したり材料に含まれている水分が焼成によって水蒸気となり
生地を押し広げるからです。

パンは発酵によってイーストが発生させた炭酸ガスによって膨らみます。

膨らむ仕組みが異なるので
薄力粉でパンを作ると生地にボリュームが出ない
硬いパンになってしまいます。

薄力粉の使い方

製菓に使われますが、
どんなお菓子も100%薄力粉という訳ではありません。

スポンジケーキ、シフォンケーキなど空気をたっぷりと含むケーキ
ホロホロとした食感を楽しむクッキーやサブレ
などは薄力粉が最適。

パイはバターの層を小麦粉で何層にもはさんで伸ばすため、
薄力粉だけだと破れやすいので強力粉を混ぜています。

タルトはカスタードクリームやフルーツなど水分が多いものを乗せると
生地が湿ってべっちゃりしてしまうので強力粉を混ぜて作ります。

揚げ物の衣にも薄力粉は活躍します。

揚げ物がサクサクの食感になるのは
熱によって食材の中の水分が蒸発し、
代わりに細かな気泡ができるからです。

強力粉や中力粉で衣を作ると
グルテン膜ができて食材を覆う“壁”になってしまい、
水分が外に逃げられなくなります。

また、薄力粉を使うと薄い衣になるので
天ぷらのように衣が透けて食材が見えます。
衣でおなかいっぱいにならず、食材の味や風味を楽しめます。
衣に強力粉を使うとアメリカンドッグのようになってしまいます。

中力粉

中力粉の特徴

“中力粉“という言葉を聞いたことがない人は多いと思います。

たんぱく質の含有量が強力粉と薄力粉の間にあるから中力粉、中間質小麦から作られる小麦粉です。

強力粉のコシと薄力粉のサクサク感の両方を供えていて、かなり広い用途で使われています。

中力粉は何に使われている?

最もポピュラーなのはうどんです。
モチモチとしつつも歯切れの良いのがうどんの美味しさですよね。

中力粉を使う料理は
この“モチモチ”と“歯切れの良さ”が求められるものが
一番多いように思います。

餃子や焼売の皮
中華まんの皮
お好み焼のタネ
たこ焼き

これらは中力粉だからこその美味しさです。

また、イギリス生まれのスコーンや
ケンタッキー・フライド・チキンのビスケットは
中力粉で作るとザックリ、ホロリとした“腹割れ”になります。

パンに向いている小麦粉

どんなパンを作るかによって変わります。

強力粉だけで作るのなら食パン、菓子パンや総菜パンが向いています。

強いグルテン膜が発酵の炭酸ガスを逃さないので
きめ細やかな気泡が広がります。
しっとりと柔らかくてコシのある生地に焼きあがります。

菓子パンや総菜パンは
生地に卵や砂糖、バターなどグルテン形成を邪魔する食材を多く入れるので
生地を支える強さ、ウィンナーなどの具材を入れてもつぶれない強い骨格を維持できる強力粉が最適です。

フランスパンのようなハード系、ブリオッシュやデニッシュなら準強力粉が向いています。

ただ、1つのパンを作るのに1種類の小麦粉だけを使うのではなく、
強力粉と準強力粉、強力粉と薄力粉などを混ぜ合わせることもよくあります。

作ろうとするパンは

・型に入れて焼くのか、手で成形するのか
・生地の配合にはどんな材料を入れるのか
・どのように成形するのか?

など、沢山の要素や条件を考えて使う小麦粉を決めます。

パンクラスの例を紹介

パンクラスでは強力粉を使うパンを主に作っています。

少し軽めの食感にしたい時、モチモチを抑えたい時などは
強力粉に薄力粉を混ぜる方法を紹介しています。
生徒さんが自宅でパンを作る時、この2つの小麦粉ならスーパーで手に入るからです。

準強力粉を使うこともあります。
強力粉と薄力粉を合わせる配合が難しい時や、
パンクラスとして準強力粉を知ってもらうことも大切だと考えているからです。

強力粉に薄力粉を混ぜる生地だとグルテン膜を形成するのに時間がかかり、
ゆるい生地を手でこねるので
「こねにくい」
「これ、大丈夫なんですか?」
と生徒さんは不安になりますが、
そういう体験もパンを作るうえで避けては通れません。

今日作るパンは
どのような形、食感、どんな食材が入り、どうやって成形するのかを
説明してから生地の配合を伝えて理由を説明しています。

繰り返し、繰り返し、色々なパンを作ることで
少しずつパンと生地、生地に使う小麦粉の関係や影響が頭に入っていけるように
メニューを考えています。


🅟🅡🅞🅕🅘🅛🅔
ココットキッチンスタジオは料理とパンが学べる料理教室です。
作り慣れた定番のごはんをもっと美味しく作るために意外と忘れられている「基本」、新しい味の世界をのぞいてみる「好奇心」、日頃の疑問や悩みの答えを見つける「発見」の3つを大切にしています。

島根県のちょうど真ん中あたりに位置する江津市にある古民家のキッチンスタジオで一緒に「美味しい」を見つけませんか? 浜田市、大田市、邑南町からも食いしん坊の皆さんにお越し頂いています。

ぜひ一度、足を運んでみてください!‣詳しくはコチラ

このブログではオーナー 福田順子がレシピや料理のワンポイント、食材の豆知識などをお届けしています。

取得資格: ABCクッキングスタジオの認定インストラクターとして登録
     ABCクッキングライセンス
     ABCブレッドライセンス
     ABCケーキライセンス
     フード・レジリエンス協会 ヘルスフードカウンセラー1級
<ディプロマ>
     東京會舘クッキングスクール 西洋料理応用専攻コース修了
     一般社団法人ベターホーム協会 魚料理、肉料理、飲茶、イタリア料理各コース修了
     フード・レジリエンス協会 フィットネスフードデザイナー養成講座修了

RESERVE ご予約・お問い合わせ

美味しいメニューをそろえてお待ちしています。
お気軽にお問い合わせください。